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そうしたある日、ネット友達のホームページに飛行機を早期予約すると航空運賃が格安になるという記事があるのを見つけ、航空会社の割引予約の内容を調べた結果、それが今回の旅行を決定づけることとなった。ここで簡単にその内容をご紹介しよう。ANA(全日空)では、「スーパー旅割」という割引制度があり、45日前までに予約購入することにより運賃が最大で72%も割引される(年末・年始の一定期間は適用外)とのこと。たとえば、12月20日に翌年2月20日出発の中部国際〜札幌便を予約購入した場合、通常37,600円の運賃が出発時間によって14,000円〜16,000円と、かなり格安になる。
念のために航空会社に旅行当日の飛行機便の時刻と運賃を確認したところ、どちらもインターネットで調べた通りの答が返ってきた。早速予約手続きを行い、飛行機を確保することができてヤレヤレ。なお、ANAではこのほかにもいろいろな割引制度がある。特に、65歳以上の方には「シニア割引」というのも用意されているので、ANAのHPは一見の価値がある。もちろん、JALにも同様な割引制度はあるので比較検討されることをお勧めする。
[ 出 発 ]
出発の日は、6月上旬ということもあって梅雨にはまだ早く空は上天気。今回は、搭乗手続きが簡単にできる「SKIPサービス」という方法を選択してみたものの、手荷物を預けたため、いつもと大して手間は変わらなかった。中部国際空港11時10分発のANA395便に乗っていよいよ北海道への旅立ち。飛行機が日本海上空へさしかかると能登半島や佐渡島がくっきりと見えた。当たり前のことながら、地図でいつも見ているとおりの地形が箱庭のように眼下に広がっているのが、なんとなく不思議なようでまた面白くもあった。
稚内空港から稚内港までのバスの所要時間は35分。到着後、フェリーの出発までには1時間半ぐらいの余裕があることから、当初の予定では途中で「大沼」へ立ち寄るつもりでいたが、空港でモタモタしているうちにバスに乗り遅れてしまった。やむなく次のバスを待つ間、空港のレストランでちょっと遅めの昼食をとり、結局「大沼」へは立ち寄らず。
[ 礼文島へ ]
礼文島は、稚内の西方60km彼方の海上に浮かぶ島である。昔、アイヌの人が「レプン・シリ(沖の島)」と名づけたのが語源だとされているのもよく分かる。そんな遠くの地までどうやって渡ったのだろうか。たぶん丸木舟を漕いで行ったのだろうと考えられるが、現在、稚内からフェリーで行ったとしても2時間近く要することから想像しても、よく無事に辿りつけたものだと感心しないではいられない。
礼文島の花の季節は5月下旬に始まり、6月下旬が一番見頃だという。出発当日は日曜日でもありフェリーが混むことが予想されたので座席を予約しておいた。ところが、いざ乗船してみると指定席の「1等和室」はガラガラ。他の予約客は1名しかいなかった。こんなことなら2等船室でもよかったと思っても後の祭り。とはいうものの、礼文島までの2時間弱の船旅をゆったりくつろげたのだから「よし」とするべきか。
礼文島の香深(かふか)港へ着いたのは17時20分。早速宿へ連絡して迎えに来てもらった。お世話になる民宿は、野草に詳しいスタッフが居ることと、散策予定地まで送迎してくれるというのがありがたい。夕食後、明日からの散策予定を説明し、野草のポイントなどの情報をいただいた。朝食は6時からでも対応し、弁当も用意してくれるとのこと。こういったキメ細かなサービスが得られるところが民宿の魅力。
いつものことながら、持参したサブザックに着替えなどを詰め替え、メインのリュックサックには写真道具と雨具だけを入れる。散策コースの地図は日程に応じて個別に作成してあったので、明日の分だけを用意。念のためにレンタカーとタクシー会社の電話番号を携帯に登録して翌日の準備完了。