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北海道の自然を訪ねて

道北の原生花園と島　～～ プロローグ ～～


[ 奄美大島から北海道へ ]
　バードウオッチングを始めて約1年半。最初の頃は市内の公園で探鳥を楽しんでいたのだが、鳥の種類も限られるため次第に遠くまで足を伸ばすようになった。昨年の北海道旅行ではフィールドスコープを使い慣れていなくて、事前に頭に描いた写真のイメージには遠く及ばす、不本意な結果に終わった。

　この1年の間にインターネットや本を頼りに多くの探鳥スポットを訪れ、いろいろな鳥を撮影しているうちに、その種類も100を超えるまでになった。また、デジスコ(デジタルカメラとフィールドスコープを組み合わせて撮影に利用するもの)にも馴れてきて、そこそこの写真が撮れるようになるにつけ、ますます鳥への興味が深くなった。

　今年もどこかへ遠征しようと考えていた矢先、「日本の探鳥地(全6編)」という本が文一総合出版で企画され、2004年8月に「北海道編」、2005年2月には「九州・沖縄編」が出版された。図鑑で調べてみると、沖縄・奄美大島には本土では見ることのできない固有種の鳥が数多く生息している。インターネット情報なども参考にしながら思案しているうちに、今年の旅行は奄美大島にしようと半ば決めかかっていた。

　ところがネット情報を見ているうちはまだ良かったのだが、日本野鳥の会沖縄県支部などにメールで現地の状況を問い合わせたり、奄美大島の旅行社から本や資料を取り寄せてみると、そこかしこに猛毒の蛇「ハブ」についての注意が書いてある。挙句の果てにハブに咬まれたときの治療方法を記したパンフレットまで同封されていた。

　沖縄・奄美大島の探鳥地は、ほとんどが森の中や水辺の近くにあり、そこはハブの棲息地と一致する。奄美大島にある探鳥地も一人での立ち入りは危険とのことで、いろいろ思案した挙句、現時点では情報不足との結論に達し、急遽目的地を北海道へ変更することとなった。

　前置きが長くなったが、今回の北海道旅行のテーマは「原生花園」と「利尻・礼文」で、「花も鳥も景色も」という欲張りな企画。サロマ湖を起点に、オホーツク沿いにあるいくつかの原生花園巡りをした後、利尻島・礼文島での散策、そしてオロロンラインに沿ってサロベツ原野を回る道北の旅である。

[ 旅行日程 ]
　今回は、夏鳥の北海道への渡来時期に合わせた関係で、昨年より2週間ほど早い日程となった。移動手段は女満別空港から稚内空港まですべてレンタカー。2つの島にも車ごとフェリーで渡る計画を立てた。日程のあらましは次のとおり。

2005年

主　　　　　な　　　　　行　　　　　先
6月12日(日)  中部国際空港 ～ 女満別空港 ～ 網走 ～ サロマ湖
6月13日(月)  サロマ湖 ～ シブノツナイ湖 ～ オムサロ原生花園 ～ クッチャロ湖
6月14日(火)  クッチャロ湖 ～ ベニヤ原生花園 ～ 宗谷岬 ～ 稚内港 ～ 利尻島
6月15日(水)  利尻島 ～ (フェリー) ～ 礼文島
6月15日(木)  礼文島 ～ (フェリー) ～ 稚内港 ～ 豊富温泉
6月17日(金)  豊富温泉 ～ サロベツ原野 ～ 天塩 ～ 豊富温泉(連泊)

6月18日(土)

  豊富温泉 ～ 兜沼 ～ 稚内空港 ～ 中部国際空港

[ ドライブルート ]
　前回の旅行の反省を踏まえて、今回は宿泊先も自分で手配した。ただ、旅行クーポンを作るに当たって、1泊だけは指定された中にあるホテルに泊まることが義務付けられていて、最初の宿泊地であるサロマ湖畔をそれに充てた。残りの宿はすべて探鳥予定地に一番近い民宿をネットで探して予約した。

　机上計算では旅行の総走行距離が564km。去年の1,430kmからすれば相当余裕のある日程である。ルート的には海岸線が殆どで、景色を楽しむ点では変化に乏しいかもしれない。そんな中でもお目当ては利尻・礼文。ここだけは美しい景色が期待できそうだ。できることならそれぞれの島にもう1泊ずつして島内をゆっくり歩いてみたいのだが、諸般の事情が許さない。

道北の原生花園と島の旅　ドライブマップ


[ 撮影機材 ]
　前回はカメラが2台だったが、万が一の場合に備えてコンパクトデジカメをもう一台加えた。結果はこれが大正解で、大いに役に立った。また、鳥の写真用に256MB CFカードを1枚加えた。フィールドスコープに装着するアイピースも20倍のものから30倍へとグレードアップし、遠くに居る鳥でもより大きく撮影できるようになった。

　●カメラ
　　1. Canon Kiss Digital・・・風景、花の撮影用
　　　レンズ(18mm～55mmズーム、55mm～200mmズーム、100mmマクロ、PLフィルター 2枚)
　　2. Nikon Coolpix E4300　2台・・・鳥の撮影用1台、予備兼メモ代わり1台
　　 　付属品(液晶モニタフード TID-2、レリーズステイ RS-4300CSK)
　●フィールドスコープ・・・鳥の撮影用(Nikon Coolpix E4300と組み合わせて使用)
　　1. Kowa TSN-664
　　　付属品(アイピース 30XWFA-P)
　●三脚
　　GITZO G1227
　●ビデオ雲台
　　GITZO G2380
　●カメラバッグ
　　RIDGE Ⅱ
　●その他
　　照準器　スカイサーファーⅢ・・・フィールドスコープ用
　　カメラ用雨カバー
　　予備CFカード SanDisk ultraⅡ 512MB,256MB 各2枚
　　予備バッテリーパック　Canon Li-ion 2個、Kenko EN-EL1 6個

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