初秋に咲く野草 --- 高ボッチ・鉢伏山から入笠山 ---

旅   行   日   程    ( 2009年)
8月17日(月)
晴れ
名古屋 〜 R22 〜 一宮IC (名神高速道路)  〜 小牧JCT (中央自動車道) 〜 岡谷JCT (長野自動車道)  〜 豊科IC 〜R147・R148 〜 白馬 〜 八方尾根散策 〜 R148 〜 栂池高原(泊) 
8月18日(火)
晴れ
栂池高原 〜 栂池自然園散策 〜 R148・R147 〜 豊科IC (長野自動車道) 〜 岡谷IC 〜 R20・K254・K14 〜 岡谷市(泊)
8月19日(水)
晴れ時々曇
岡谷市 〜 K14・K254・R20 〜 東山 〜 高ボッチ 〜 高ボッチ山散策 〜 入山辺 〜 鉢伏山散策 〜 東山 〜 R20 〜 岡谷IC (長野自動車道) 〜 岡谷JCT (中央自動車道) 〜 諏訪南IC 〜 K90・R20 〜 富士見 〜 大河原湿原 〜 入笠湿原散策 〜 杖突峠 〜 R152 〜 伊那I.C (中央自動車道) 小牧JCT (名神高速道路) 一宮I.C 〜 R22 〜 名古屋
日付をクリックすると該当ページへジャンプします。


[ 8月19日(水) ]
 今日の予定は高ボッチ・鉢伏山から入笠山を回って帰宅するコース。ホテルから高ボッチまでは約17km。高ボッチと鉢伏山は隣同士で、わずか6km余の距離しか離れていない。車でゆっくり走っても30分あれば鉢伏山登山口へ行くことができる。どちらの山も大した登りがあるわけではなく、二つの山を結ぶ尾根を含めてなだらかな高原状をなしている。参考までに標高などを記しておくと、高ボッチ山の登山口が1,640mで山頂は1,665m。鉢伏山の登山口が1,830mで山頂は1,929m。どちらも登山口から山頂までの高度差は100mに満たない。

 長野自動車道・岡谷インターから国道20号線を塩尻方面に向けて少し行くと、岡谷市と塩尻市の市境に「塩尻峠」がある。ここからほんのわずか山道を北へ入ると「塩嶺小鳥の森」があり、ゴールデンウイークにはバードウオッチングのための臨時バスが運行される。私も3度ばかり行ったことがあるが確かに小鳥の数は多い。早朝に森の中を歩くとオオルリ、コルリ、キビタキ、アカゲラなどを間近に見ることができるだろう。キャンプ施設もあるのでテントを張って朝を待つのも良いかもしれない。

鉢伏山


 さて、本題に入ろう。まず最初に車を停めたのは高ボッチ高原。この日は朝から雲が出ていて視界は良くない。晴れていれば北アルプスを一望のもとに見渡すことができただけに残念。とりあえず高ボッチ山へ登ろうと、散策路を歩いてみた。ところが頂上に至るまで路の両側には笹が繁茂していて野草の姿はあまり見れない。目に付いた主な花を挙げてみると、ハクサンフウロ、コバギボウシ、ノコギリソウ、マルバタケブキ、ノアザミぐらい。散策路を一回りしてみても結果は同じだった。他を探せば多分いろいろ見られると思うが、時間が惜しいので次の目的地・鉢伏山へ向かった。

ナンジンハコベ オオダイコンソウ ハクサンフウロ イケマ
コバギボウシ コバギボウシ ノコギリソウ シロバナニガナ

 鉢伏山荘の前に車を止めて、ここでもまず山頂を目指した。登山道脇にはハナイカリ、タチコゴメグサ、ヤマハハコが多い。不思議なことに、もう咲いていてもいいはずのウメバチソウがまだ小さな蕾を付けているだけで、咲いている株を見かけなかった。やはりここでも笹がずいぶん増えており、それに駆逐されてしまったのか、野草の数は少ない。それは山頂付近でも同じだった。本格的な秋の訪れを待たなければ花は見れないのだろうか。少々拍子抜けした思いで下山し、次の入笠山に期待をかけることにした。

ツクバトリカブト マルバタケブキ カワラナデシコ オオヤマフスマ
タチコゴメグサ タチコゴメグサ ハナイカリ ハナイカリ

 国道20号線を戻って岡谷インターから長野自動車道へ入り、岡谷ジャンクションを経由して中央自動車道・諏訪南インターで降りる。ここでまた国道20号線に入って南進。「富士見」交差点の少し手前から入笠山登山道への道に入った。今までこの道を下りに使ったことはあるが登るのは今回が初めての経験。山道は比較的広く、快適な走りを楽しめる。道なりに進んで大河原湿原がある三差路へ出たら、右折して入笠山登山口へ向う。この日は曇っていて眺望がよくないので入笠山登山は諦めて入笠湿原へ直行。

入笠山・入笠湿原


 湿原へ着くと、車はわずか2台しか駐車していなかった。お盆明け早々のウイークデーとあって人の出は少ない。湿原の入口にゲートのようなものが設けられており説明を見ると、どうやらイノシシの侵入を防止するための防護柵のようだ。ここへは何度も来ているのでどこにどんな花が咲いているかはほぼ分かっているつもり。いつものコースは、入口を降りてすぐ左へ向かう木道を起点にして湿原を一周する。それから6月にスズランが咲く斜面の真ん中を登り、右手の林に沿って降りる。それはそうと、ここで見られた花も多くはなかった。サワギキョウ、クサレダマ、エゾリンドウ、ホソバトリカブト、ウメバチソウ、ハナイカリ、タチコゴメグサ、イヌゴマ、ツリフネソウ、イワアカバナ、ざっとこんなものだろうか。

イワアカバナ サワギキョウ クサレダマ クサレダマ
ハナイカリ ハナイカリ エゾリンドウ ウメバチソウ

 3日間にわたった信州の山旅もようやくフィニッシュを迎えようとしている。今回はとにかく天気に恵まれ、7月の東北旅行の無念を晴らすことができた。ただ残念だったのは、最終日のこの日、期待したほど花に出会わなかったこと。とは言っても全体を通してみればこの時期にこれだけの野草に会え、初見の花も11種を数えることができたのだから文句は言えないかもしれない。これで今年の泊まりがけでの山旅は終わりかな。気分的にはたとえ1泊なりとも、もう1回ぐらいは・・・



inserted by FC2 system