海辺に咲く野草  

Vol.7

11年11月9(水)
 昨年の秋、伊豆の海岸で見たイソギクが忘れられなくて今年もまた会いに行った。海辺の岩礁にしがみつくようにして咲くその姿は健気そのものであり、背景の磯の風景とも非常にマッチしていて花風景写真にはお誂え向きの題材でもある。今年も晴れの日を選んで出掛けたのだが、現地へ着くと曇り。時々晴れ間も見えるがすぐに雲に覆われてしまうといった天気であった。ツワブキを撮るにはむしろこんな天候の方が落ち着いた色が出て良かったのかもしれない。

ツワブキ
ツワブキ

 とは言うものの、イソギクやアゼトウナなどの海辺に咲く黄色い花にはやはり紺碧の海と青空が良く似合う。夢よもう一度とばかり昨年と同じ岩場を訪れたのに、そこにはイソギクの姿は僅かしか見られなかった。思い当たるのは東日本大震災。あの大津波は伊豆地方にも押し寄せたに相違なく、その折りに流されてしまったのだろうか。

ツワブキ
イソギク

 それでも最盛期を迎えたアゼトウナがところどころに群落を作って咲いており、目を楽しませてくれた。浜辺には流木などが散乱していたため、そんな場所を避けての撮影。同じ場所で数時間も撮影していたため、背景がどれも似たような景色であるのがちょっと残念なところ。同行の写友と話していたら、期せずして全員が天気の良い日に再度訪問したいという。この場所はそんな魅力にあふれた場所でもある。

イソギク
イソギク

 実は、この日もう一カ所のイソギクの咲く場所へも行ってみた。事前の準備不足でイソギクの咲いている場所がよく分からず、風景的には申し分なかったものの、肝心の花が見当たらず不発に終わってしまった。まあ、ロケハンだと思えば諦めもつく。帰宅後、ネット情報で調べてみたら、我々が歩いた方向と反対側に自生地があるようだ。次の機会があれば是非とも立ち寄ってみたい。

イソギク アゼトウナ アゼトウナ アゼトウナ
アゼトウナ



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