奥伊吹の花  

Vol.9

10年5月3日(月)
 伊吹野に面白いところがあって、早春にはセリバオウレン、ついでミヤマカタバミ、イカリソウと日を経るにしたがって花が移り変わりながら咲いていく。それも少しばかりの数ではなく、まさに群生と呼ぶにふさわしい数が咲いてくれる。とりわけイカリソウは、真白な花をつけるものから薄いピンク、赤に近いピンクまで色とりどり。ここで時間を費やしているとなかなか奥伊吹へたどり着けないので後ろ髪を引かれる思いで後にした。

イカリソウ
イカリソウ

 奥伊吹には2日前に来たばかりだけど、今回は、朝の光の柔らかいうちにニリンソウを撮ろうと思って少し回り順を変えてみた。それが功を奏したのか、そこそこの雰囲気で撮ることができた。イチリンソウを撮る頃には陽も高くなってきていたので、今回初めての試みとして「銀レフ」を使ってみた。直射日光でイチリンソウを撮ると白飛びしてしまい、かと言って日影になると青被りが出る。そのため、身体で影を作って銀レフで光を当てると間接光撮影になり、花弁の質感が感じられるようになる。

ホタルカズラ ツルカノコソウ イチリンソウ ラショウモンカズラ
ニリンソウ

 今回も例の杉林。木の梢が風でゆらぐときに射しこむ光を当てて、スミレサイシン、ミヤマカタバミを撮ってみた。光が強すぎると背景が真黒になってしまうので、シャッターを押すタイミングが難しい。エンレイソウも同じようにしてスポットライト効果を狙ってみた。ちょっと雰囲気のある写真が出来たかなと自画自賛。

スミレサイシン ミヤマカタバミ
エンレイソウ ハルトラノオ

 前回はイワウチワのスポットは素通りしてしまった。今回、短期日の間に再び奥伊吹を訪れたのはイワウチワが主たる目的。以前から咲いているのは知っていたが、砂岩の崖の上ににあって登り口らしいところも見当たらないので、目に見える僅かな範囲だけで写真を撮っていた。今回は意を決して木の根や枝につかまりながらよじ登った。苦労して崖の上に出てみれは、なんとそこには思ったより以上のイワウチワが群生しており、ヤッター!。

イワウチワ
イワウチワ

 帰路は登った道と反対の土手の側溝に沿って下って行き、ふと見上げたとき崖の上に赤い花。よくみればイワナシだった。それもかなりの群生。もう花は終盤にさしかかっていたが、見つけることができただけでもラッキー。帰り道、イワカガミが咲いていることを期待して山東野にも立ち寄ったら残り花が数株。木の花も数種類見ることができた。

ヒメヒダボタン オオバキスミレ イワナシ ニリンソウ
ウスノキ サルトリイバラ ミヤマガマズミ イワカガミ



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