北尾根5月の花  

Vol.3

09年5月10日(日)
 この日は特別予定がなければ霊仙山へでも行こうかと考えていた。しかし、最近、体力低下が著しいのでちょっと躊躇していたところ、ネットの花仲間から北尾根へのお誘いのメールが届いた。北尾根ならば現在の体力でも登れるので、渡りに船とばかり連れて行ってもらうことにした。総勢8名。珍しく大勢での花散策となった。空は朝からよく晴れ渡り、時間が経つにつれて気温がグングン上がって、午後には今年の最高気温を記録することとなった。

ニョイスミレ? ニョイスミレ? タチキランソウ ミヤコアオイ
クルマバソウ クルマバソウ クサノオウ イカリソウ

 集合時間は9時半だったが、先日伊吹山麓を訪れたときのイカリソウ群落が気になっていたので少し早めに自宅を出発した。現地へ着いたのはまだ8時前。何か新しい花が咲いていないかとひと巡りしてみたけど、イカリソウはすっかり花が終わり、わずかに咲き残ったのが数輪。シャガは相変わらず一面に咲いており、その他にはクルマバソウ、クサノオウが目立つ。杉林の一角にニョイスミレ(だと思う)が固まって咲いていた。

サンカヨウ ニリンソウ カタクリ カタクリ
フタバアオイ フタバアオイ ウスバサイシン ウスバサイシン

 集合時間の15分ぐらい前に集合場所へ行くと、すでにメンバーが勢ぞろい。男性1人、女性1人が初対面だったが、ホームページのハンドルネームを紹介され"あぁ、あの方ですか〜"と、既知の人のような感じでお互いが名乗り合う。2台の車に分乗して、とりあえずは伊吹山頂上へ。サンカヨウが咲いていないかとちょっと登ってみたら、株の数は少ないながら真っ白な花がちょうど満開。傍にはピンクの縁取りのあるニリンソウが群生していた。北尾根取付きまで戻っていよいよ歩き始めるとフタバアオイ、ウスバサイシンが目に付いた。

ルイヨウボタン ルイヨウボタン フデリンドウ フデリンドウ
サンカヨウ

 静間ケ原からしばらくの登りはちょっとキツイが、花を撮りながらなので辛いというほどでもない。樹林帯に入るとルイヨウボタンがそこここに咲いている。緑色をした花だけに撮り方が難しい。ところどころにフデリンドウが顔を出すが目立つほどの数ではない。さて、今日のお目当ての一つ、サンカヨウ。ちょうど良いタイミングだったらしく、花も葉も初々しい感じがした。

ハシリドコロ ハシリドコロ ヤマブキソウ ヤマブキソウ
フウロケマン? ハルトラノオ ホソバノアマナ コンロンソウ?

 すぐ傍にはハシリドコロ。この花を初めて見たという方も結構おられた。山道の両側にはヤマブキソウ、ハクサンハタザオがとぎれることなく続いている。日当たりの良いところでは、ヤマブキソウの花弁がすでに白くなっているものもあったが、樹林帯の中では柔らかでいて澄んだ黄色の花が多い。ハルトラノオ、ホソバノアマナは一カ所だけに見られた。

ヤマシャクヤク
ヤマシャクヤク

 なんといっても今日のメインはこれ、ヤマシャクヤク。花数は少なかったものの、花はちょうど良い開き具合。この花も撮り方が難しい。ついつい「日の丸型」になってしまうのをなんとか工夫してそれらしく見せるのが大変。幸い、散策路から少し外れたところに咲いていたので手折られることなく優美な姿を見せてくれていた。

ユキザサ アケビ ツクバネソウ ヒメザゼンソウ
タチツボスミレ ヤマエンゴサク ハクサンハタザオ ヒトリシズカ

 登山道にはまだまだいろいろな花を見ることができたが、とてもここでは紹介しきれない。アシウテンナンショウ(アシュウテンナンショウ)の名称は、「安原修次著・伊吹山の花(P57)・ほおずき書房」の中で、北尾根に咲く花として紹介されている。最後の写真のヤマトグサは、この日に偶然出会った方で「伊吹山自然観察ガイド・山と渓谷社」の植物解説を担当された村瀬忠義さんから情報を頂いて探したところ、見つけることができたもの。

ラショウモンカズラ ヒメウツギ? アシウテンナンショウ ヤマトグサ


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