東濃の野草  

Vol.1


07年9月15日(土)  
 明智の森は、岐阜県恵那市明智町(旧恵那郡明智町)にある生活環境保全林として整備された森で、林内には遊歩道が設けられ、季節の花を楽しむことができる。中央自動車道・瑞浪インターから車で約30分。公共交通機関では、JR中央本線恵那駅から明智鉄道に乗り換えて終点の明智駅で下車。近くには日本大正村がある。

 シラヒゲソウは以前から見てみたい花だった。たまたま私の掲示板に写真が投稿されたのでこれを機会に出かけてみることにした。当日は雨天気予報だったが朝起きてみればすっきりとはいかないまでも空が晴れていた。中央高速・瑞浪I.Cを降りて、地図を頼りに車を走らせ、なんとか大正村へ行き着いた。ここで土地の人に明智の森への道順を聞くとすぐ近くにあるとのこと。

シラヒゲソウ。あまりに綺麗だったので一挙8枚掲載。
水辺に楚々として咲く姿が美しい。

 シラヒゲソウは期待に違わず美しい姿を見せてくれた。この日は陽が射したりうっすらと曇ったりの天気で真っ白な花を撮るには絶好の日和となった。出来るだけ露出を絞り込んで花の名の由来ともなっているシラヒゲがくっきり写るように心がけた。ピントが少し甘めのものもあったがなんとか画像処理でカバー。

ツルリンドウ ツルリンドウ シコクママコナ シコクママコナ
キツネノマゴ アレチヌスビトハギ オクモミジハグマ クルマバハグマ

 ツルリンドウは個体によって花の色は様々。白っぽいもの、ピンク、青紫、どれも淡い色で味わいがあっていい。散策路脇に点々と咲いていて、これまでこんなに群生しているのは初めて。シコクママコナは傍で撮影していた人に名を教えてもらった。語源となっている二つの「ママコ(米粒)」が普通のものは白いがこの種は黄色味を帯びている。

 写真からは判別が難しいがここで初めてクルマバハグマを見た。大きなシャモジ形をした葉が根元に輪生していて花と葉の形を見れば一目でそれと分かる。オクモミジハグマも葉の形がモミジのような姿でこれも分かり易い。ハグマ(白熊)は、ヤク(カシミール高原からチベット高原にかけての高地に生息しているウシ科の動物)の尾の毛のことで、この花の果実の冠毛をヤクの毛に見立てたものだという。

ツルボ ゲンノショウコ サワギキョウ アカバナ
サワシロギク ミソハギ ヤブマメ ネジバナ

 湿地にはミソハギ、アカバナ、サワギキョウ、サワシロギクといった常連さんが彩を添える。狭いせせらぎだが探せば結構いろいろな花が咲いている。ネジバナは見事な巻き具合で思わずシャッターを切った。帰りは土岐市にある陶史の森に立ち寄った。さすがにもうサギソウは咲いてなかったがミミカキグサはまだ健在。シラタマホシクサが今を盛りと真っ白な花を咲かせていた。

ホザキノミミカキグサ サワヒヨドリ シラタマホシクサ ミミカキグサ

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