赤坂山・三国山  


06年5月3日(水)
 「赤坂山(824m)、三国山(876m)」は、琵琶湖の西・野坂岳(914m)を中心とする野坂山地のほぼ中央に位置する。二つの山の間には「明王ノ禿」という花崗岩が風化してできた岩山があり、この付近には花が多い。マキノ高原登山口から粟柄越〜赤坂山〜明王ノ禿〜三国山〜黒河越〜白谷へ抜ける縦走路が一般的な登山コースのようで、日帰り登山には手ごろな山と言える。また、この山は春になるとオオバキスミレ、イワウチワが登山道を彩ると紹介されており、花の山としても有名。

オオバキスミレ


 「赤坂山(824m)、三国山(876m)」は、琵琶湖の西・野坂岳(914m)を中心とする野坂山地のほぼ中央に位置する。二つの山の間には「明王ノ禿」という花崗岩が風化してできた岩山があり、この付近には花が多い。マキノ高原登山口から粟柄越〜赤坂山〜明王ノ禿〜三国山〜黒河越〜白谷へ抜ける縦走路が一般的な登山コースのようで、日帰り登山には手ごろな山と言える。また、この山は春になるとオオバキスミレ、イワウチワが登山道を彩ると紹介されており、花の山としても有名。

 琵琶湖の西に連なる山への登山は、蛇谷ヶ峰(4月22日)、打見山(4月29日)に次ぎ、この2週間で三度目になる。今まで近畿地方の山としては、伊吹山、霊仙山のほか鈴鹿山系の御在所山、鈴北岳、御池岳、宮四路岳、藤原岳ぐらいしか行ったことがなかった。花が取持つ縁とでも言えばいいのか、次第に行動範囲が広がってきた。

 今回はオオバキスミレが見たくて赤坂山・三国山の縦走を試みることとした。5連休の初日とあって高速道路の渋滞が目に見えており、早朝5時45分に自宅を出発。しかし、名神高速・一宮I.Cに入ったとたん、早くも渋滞が始まり、関ヶ原I.C近くまでは時々40〜60km/hのノロノロ運転。この先どうなることかと思ったが、北陸自動車道へ入ると道は空いており、目的地マキノ高原へは8時に着くことができた。

 登山口の駐車場には既に20台ほどの車が来ており、登山者が身支度をしていた。今日の登山コースは、歩行距離・12.3km、最大高低差・746m、通常の場合の所要時間・6時間5分とある。こうしたことを念頭に置いて荷物は極力少なめにした。登山口から粟柄越までは花も少なく所々にポツポツ見れるという程度で、季節には早すぎたかと、多少不安を感じた。

ツツジ イワナシ バイカオウレン カタクリ

 赤坂山頂上が近づくにつれ、イワウチワが目につくようになり、やがて今日のお目当てオオバキスミレの黄色い花が見られるようになった。イメージ的にはもう少し大きな花を想像していたが、こぶりで目立たない花だったので意外だった。

イワウチワの花は、良く見ると濃いピンクから、白っぽい色までいろいろ。
オオバキスミレ。写真ではよくわからないが、高さは5cmにも満たないぐらい。

 赤坂山から明王ノ禿、三国山までは尾根歩き。鞍部にはまだたくさんの雪が残っており、歩きづらい。登山路の両側には延々とイワウチワが咲いている。ところどころにカタクリやバイカオウレン、ミヤマカタバミなどが見られる程度で花の種類は少なかった。意外だったのは、オオバキスミレ以外のスミレをあまり見かけなかったことで、三国山から下る林道の方が多かった。

スミレ いろいろ

 三国山からはジクザクの下りで、反対側から登ると大変だと思う。黒河越に着くと休憩施設があり、3台の車が止まっていた。そのうちの1台が雪の中に乗り入れてしまったらしく、タイヤが空回りして身動きできなくなっていた。乗っていたのは若い女性2人。何度も脱出を試みるが、深みにはまるばかり。私を含め、傍に居合わせた人が見かねて雪を掘ったり板をあてがったりした後、男性4人が力を合わせて車を押したらようやく車が動いた。

 それまでは良かったが、今度はこちらがミスをしてしまった。地図では林道を下ると書いてあったので、先程の車が去った林道を歩き出した。15分程も下っていくと後ろから車のクラクションが鳴って止まった。見ると先程一緒に車を押した人。一瞬、"バス停まで載せていってくれるのかな" という淡い期待を持った。"どちらへ行かれますか" と聞かれたので白谷のバス停です" と答えると、 "これは敦賀方面へ行く道で、白谷へは先程の休憩所から反対方向へ降りるんです"。

 えぇ〜〜っ!。載せてもらえるどころか今来た道を引き返さなければいけない。しかも今度は登り坂。一辺に疲れが出た感じで足取り重く元の道へ。往復40分ものロスをしてしまった。今朝、登山口へ入る前にバスの時間を調べておいて4時18分だったと記憶していたが、とても間に合いそうにない。1区間だけの乗車とは言え、歩けば15分はかかる。「体力練成にはちょうどいいじゃないか」と無理やり自分を慰めて歩き出した。

 遅くなりついでに林道の両側を丹念に見て花を探しながら歩いていたら、イカリソウ、キランソウなどを見つけることができた。怪我の功名か。そんなこんなで自宅へ辿り着いたときは午後7時30分を回っていた。それでもプラスアルファを入れて全コース約15kmを歩き通した満足感はある。

イカリソウ キランソウ
ショウジョウバカマ ミヤマカタバミ カキドオシ 明王ノ禿から琵琶湖

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