天 生 湿 原  

Vol.4

12年6月11日(月)
今回の天生湿原は、ちょっと贅沢にサンカヨウに的を絞っての撮影。昨年は訪問が早すぎてあまり花が咲いていなかったため、事前の情報収集を念入りに行い、満を持して現地へ向かった。名古屋を出発したのは午前3時45分。高速道路が白川郷まで開通しているのでそちらから行けば時間的には早く着くが、敢えて飛騨清見で高速道を降りて小鳥川沿いの国道478号線を北上して河合町元田から国道360号線に入り、天生峠へ至るコースを選んだ。というのは、このコースでは思わぬ花に遭遇することがあるからである。

天生湿原 カツラ門

途中の道でラショウモンカズラが群生しているところがあり、ここで思わぬ時間を費やしたおかげで、天生峠の駐車場へ着いたのは7時を過ぎていた。登山道入り口で協力金500円也を支払い、散策コースに入った。前夜の雨で路はぬかるんでいて歩きにくい。昨年はこの路でイワナシが咲いていたが今年はもう終わっていた。最初に出会った湿原ではミズバショウが咲いていたがちょっと盛りを過ぎた感じ。他に目に付く花といえば、ショウジョウバカマ、ミツバオウレン、ヒメイチゲ、オオカメノキといったところ。

ラショウモンカズラ
サンカヨウ

さて、いよいよこの日の目的地カラ谷原生林まで進むとお目当てのサンカヨウは終盤近くを迎え、花弁を落としている花が多かった。昨日の雨でガラス細工のように花弁が透けて見える様子を撮りたかったが肝心の花がこれではなんともならない。周辺を歩き回ってみたが適当な花が見つからず、そうこうしているうちに陽が高くなり陽射しも強くなって花弁が乾いてしまった。近くに居たパトロール隊員の人にどの辺りに良い花が見られるかを訪ねたところ、残雪のあるところまで行けばありそうだということで、とりあえずカツラ門まで脚を伸ばすことにした。

サンカヨウ
サンカヨウ

相変わらずのぬかるみの中をサンカヨウ見たさにひたすら歩き、カツラ門に着くとようやく形の整ったサンカヨウに巡り合うことができた。しかし、この頃になると陽射しはさらに強くなり、背景の木々を写し込もうとすると木の部分が黒くなってしまい、写真的には風情の欠ける画像となる。うっすらと雲がかかった折りを見計らっては撮影したものの、やはりコントラストが強すぎて出来映えはなんとなく物足らない結果に終わった。

ヒメイチゲ ミツバオウレン ニリンソウ マイヅルソウ
ツバメオモト ツバメオモト タケシマラン タケシマラン


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