海辺に咲く野草  

Vol.22

15年11月21(土)
撮影のため最初に伊豆を訪れたのは2009年のことだから今年で7年目になる。こんなにも足しげく通うのはなんといってもロケーションの良さに魅かれててのこと。海岸に沿って岩礁が連なり、真っ青な海原から波が打ち寄せて岩礁に砕け散る様はなんとも形容しがたい美しさだ。その上、崖っぷちには黄色の花をつけたイソギクが海を眺めるように咲く。まさに花風景写真にはもってこいの場所。

イソギク
イソギク

ただ、撮影となると話は別で、海に突き出た狭い岩棚に腹這いになってカメラを構える。時には崖から身を乗り出すようにして撮影するので万が一のことを考えてカメラは常に首にぶら下げで落下防止に備える。ちょっと間違えば数十メートル下の岩まで真っ逆さまでとても生命は助からない。こんな危険な想いまでして撮影するのも、少しでも迫力のある写真を、と思うから。

イソギク
イソギク

今年は天気に恵まれて空も海も真っ青。花の状態もベストといってよいほど輝いて見えた。多分これまでで最高の条件だったであろう。帰路にはたまには風景写真も撮ろうと西海岸ルートを通った。日没には30分ほど早かったため地平線に沈む夕陽は撮れなかったが、茜色に染まった空が美しかった。何かアクセントになるものがほしいと思っていたらヨットが通りかがった。夕陽の光芒の中に入るまで待っていたところ、直前になって帆を畳んでしまい、惜しいことをした。

ツワブキ 伊豆・西海岸の夕暮れ



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