富士山周辺の野草  

Vol.1

11年5月15日 (日)
 このところ関西方面でシロカネソウ属の花を見る機会が多ったが、今回は富士山麓で新たなシロカネソウ属を見る機会に恵まれた。昨年、伊豆に出かけた折りに知り合いになった方からの情報を得たので、野草仲間を介して自生地などをお尋ねしたところ、わざわざ現地へ案内していたたけるとのことで、ご厚意に甘えてお世話になることとした。案内していただいた場所は、静岡県、山梨県、神奈川県の3県にまたがり、この日だけでもハコネシロカネソウを始め6種類もの初見花に出会うことができ、遠征した成果は十分に得られた。

サワトラノオ
マツバウンラン ノウルシ ナヨナヨワスレナグサ ナヨナヨワスレナグサ

 サワトラノオは全国で5カ所のみ現存が確認されている貴重な植物。撮影した場所は保護地で十分な管理がなされたいた。ナヨナヨワスレナグサも自生地はごく限られた範囲のようで、群生地としては富士山を望む地にあるこの湿原だけだという。一説には帰化植物とも言われているようであるが、詳細は不明。花茎を伸ばしながら、周りのアシなどの草に支えられながら花を咲かせることからこの名がついたと言われる。

ハコネシロカネソウ
ハコネシロカネソウ

 ハコネシロカネソウは、キンポウゲ科シロカネソウ属の花。日本産のシロカネソウ属で私の未だ見ぬシロカネソウ属には、サバノオ、ハイサバノオ、アズマシロカネソウ、コウヤシロカネソウがあるようなのだが、いずれも遠隔地に自生しているため、全てを見ることができるかどうか。シロカネソウと名がつく花にチチブシロカネソウがあるが、これはチチブシロカネソウ属で別属となる。

タニギキョウ タニギキョウ カイジンドウ カイジンドウ
カントウミヤマカタバミ(?) ツルシロカネソウ ツルシロカネソウ

 カイジンドウ(甲斐竜胆)は、漢字名が示すとおり、甲斐の国に咲く竜胆が転訛してこの名になったという。しかし、名の由来はともかくとして、これはリンドウ科の仲間ではなくシソ科。そう言えば、全体の雰囲気はウツボグサによく似ている。カントウミヤマカタバミは、案内していただいた方の説明によれば、多分この名でよいとは思うが自信を持って同定したものではないということなので「?」マークを付けた。

ツルシロカネソウ



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