南信州・奥三河 春の野草  

Vol.4

09年5月4日(月)
 前日の天気予報ではひょっとしたら雨が降るかもしれないということで、雨具を用意しての花散策となった。幸いにも雨に祟られることはなく、というより初夏の日差しさえ射す天気となった。予定時刻より時間も早く目が覚めてしまったので、"どうせ早起きしたのなら"と、午前6時に自宅を出発した。連休のさ中とあって高速道路の渋滞が心配だったが早朝のためか、車はスムーズに流れていた。

ウスギヨウラク ウスギヨウラク ヒメフタバラン ヒメフタバラン
イチヨウラン

 先日、どうしても見つからなかったイチヨウラン。たまたま現地で知り合いになった人がその日に撮ったイチヨウランをホームページに掲載されていたのでメールで場所を尋ねてみたところ、なんと、ウスギヨウラクを撮った足元に咲いていたとのことだった。まず第一番にそこへ行ってみると"あったぁ〜"。前回訪れたときはウスギヨウラクばかりに気を取られて足元に咲いているのに気がつかなかったようだ。でも、それと知らずにうっかり踏んづけていたら大変なことになっていた。

ヤマイワカガミ
ウスノキ

 ヤマイワカガミはまだ多くの花が健在だったので再度チャレンジ。この前よりはちょっとマシに撮れたかな。ウスノキは初めて見た花。写真ではもう少し大きい花のように思えたが実物はあまり目立たない。山の斜面の中腹に咲いていたので松の枝に摑まりながらよじ登り、なんとか撮ることができた。そういえばこの日、初見の花が9種類もあった。そのおかげで、ここに掲載した写真の数も50枚を超えることとなった。

カヤラン カヤラン エビネ エビネ
クマガイソウ

 次の目的地は昨年の初夏に初めて訪れたところだが、そのときの印象から多分いろいろな野草が生育しているのではないかと思っていた。やはり想像していたとおり、クマガイソウを始め、他ではあまり見られないような花が多い。ある民家の庭先にカヤランが咲いているとの情報で、その家の庭先で花を探していたら、家人が出てこられて"ここにあるよ"と教えていただいた。そこにはエビネまであった。

ホソバシャクナゲ ヒメレンゲ ツボスミレ? ナベワリ
チゴユリ チゴユリ タチキランソウ ???

 その家の付近だけでもいろいろ見ることができた。そこから次の目的地まで細い山道を登り、散策路の入口付近へ車を駐車して歩くことにした。昨年の6月だったか、この辺りでカキノハグサ、ウリノキを撮った記憶。未舗装の山道の両脇に目をやって、花を探しながら歩いていくとキランソウ、タチキランソウが目に付く。チゴユリは"これでもか"というぐらい数多く見ることができた。

ユウシュンラン ユウシュンラン ヤマウツボ ヤマウツボ
クルマムグラ クルマムグラ コアツモリソウ コアツモリソウ

 この日の最大の楽しみはユウシュンラン。曇り空のせいなのか、花はほとんど閉じている。それでも枯葉の中に真っ白な花をピンと上に向けて、楚々と咲く姿は美しかった。周りを歩いて他に咲いていないかと探したが、どうやら撮影した場所に咲いていた数株しか無いらしい。その傍にはヤマウツボ。中には真っ白なものもあった。車まで戻ってもう少し山を登り、コアツモリソウの開花状況を見に行くと、これから咲き始めというのが2株あった。

オカタツナミソウ オカタツナミソウ オオバウマノスズクサ オオバウマノスズクサ
ミカワバイケイソウ

 時刻は2時少し前。このまま家に帰るか、先日見ることができなかったミカワバイケイソウのある場所まで行くかとうかと迷った挙句、今日を逃すとまず今年は花を見れずじまいになることは明らかだったので、当初予定にはなかったけど脚を伸ばした。ミカワバイケイソウは、今年は花の少ない年に当たるそうで、大きな群落のあるところには1株の花も見ることができなかった。カザグルマも期待したのだが、ほんの数時間前に心無い人によって手折られてしまったとのことで、まことに残念。

アカバナユウゲショウ アカバナユウゲショウ キンラン アメリカフウロ



inserted by FC2 system