栂池自然園  

Vol.2

10年7月20日(火)
 このところ、栂池自然園・八方尾根行きが夏の恒例行事のようになっている。栂池へはこれまで6月の中旬と8月の中旬に訪れているが7月は初めてのこと。里でも山でも2週間経つと随分と咲く花の様子が変わるので、今回はそう言った意味でもどんな花と巡り会えるか楽しみにしていた。

栂池自然園・コバイケイソウ


 栂池自然園へ行く前に、姫川源流にそろそろバイカモが咲いているのでは? と思って寄ってみた。案の定、せせらぎには沢山の水中花が浮かんでいた。花は岸から少し離れたところに多く咲いていた。残念ながら望遠レンズは車に置いたままになっており、マクロレンズでかろうじて撮れる花だけを撮影。ちょっと心残り。

バイカモ バイカモ クルマバナ クルマバナ
オオウバユリ ドクゼリ マタタビ? テングクワガタ

 ゴンドラを降りて、栂池自然園へ向かう道にはいつもながらテングクワガタが大群生。右手の渓流沿いにはオオバミゾホオズキ。これも見慣れた風景だが、これまでと違っていたのはツマトリソウが多く見られたこと。それと、ノビネチドリ、ベニバナイチヤクソウもこの付近では初めてお目にかかった。やはり季節を変えて訪れたのが正解だったようだ。

オオバミゾホオズキ オオバミゾホオズキ ツマトリソウ ツマトリソウ
ノビネチドリ ベニバナイチヤクソウ イワイチョウ イワイチョウ

 湿原には散策のための木道が敷かれてあり、歩きやすい。湿原内にはタテヤマリンドウがアチコチに顔を出していた。時計回りコースで園内を散策するのは、この方が花の種類が多いことによる。この日もいつものコースで花めぐりを始めたところ、思いがけずクロツリバナを見かけた。これまで何度もこの道を歩いていながら出会えなかったのは花期とうまく合わなかったためだろう。

クロツリバナ クロツリバナ オオヒョウタンボク タテヤマリンドウ
ベニバナイチゴ

 ベニバナイチゴは、遊歩道の両側を注意深く見ながら歩くと、あそこにもここにもという感じて、こんなに沢山あるとは今まで気が付かなかった。それだけにある程度花を選んで撮ることができた。ただ、下を向いて咲く花だけに、散策路を外れることなくどうやって撮るかは難しく、いろいろ苦労させられた。

キヌガサソウ
リュウキンカ リュウキンカ マイヅルソウ マイヅルソウ

 キヌガサソウは、今が盛りとばかり咲いていた。2カ所で見かけたのだが、後で見たときの花(上欄の右2枚)は花弁が虹色に縁取られていて美しかった。写真では色が上手く出ていないのが残念。"えっ! リュウキンカが今頃?" 沢筋に沿って2輪ばかり咲いているリュウキンカを見て驚いた。それに、シラネアオイが花を残していたのも想定外。これも"まさか"と思っていただけに出会ったときは嬉しかった。

シラネアオイ シロバナシラネアオイ
チングルマ チングルマ シナノキンバイ シナノキンバイ

 チングルマはさすがに終盤。ほとんどの花が虫に食われて哀れな姿になっており、その中でなんとか形を保っている花を探しての撮影。シナノキンバイは満開。2カ所ばかり大きな群落があった。この花も写真となるとなかなか思うような色が出ない。ちょっと薄曇りになったときを見計らってシャッターを押したら色飛びは避けることができた。

ユキワリソウ ミヤマカラマツ ゴゼンタチバナ ミツバオウレン
サンカヨウ

 自然園を一周して、さて、そろそろ帰途に就こうかとしたとき、サンカヨウの群落を発見。ちょうど太陽が傾いて逆光。この花だけは逆光で撮ることにしている。そうすると、花弁の柔らかさや質感が出て良い雰囲気になる。この日に見た花は掲載してある種類だけを見れば40種に満たないものの、実際に目にした花はおそらく50種類を越えていたと思う。次の訪問は何時にしようか。

コイワカガミ オオバタケシマラン オオバタケシマラン ツガザクラ
アカモノ ヒロハユキザサ ミズバショウ ミズバショウ



inserted by FC2 system