鉢伏山・高ボッチ高原  

Vol.3

 
10年7月28日(水)
 急に思い立って高ボッチ高原を訪れた。これまで何度かこの地を歩いているがその度毎に花の種類が減っているような気がしてならない。その一つの理由が、高原をすべて覆い尽くすような勢いで繁茂している笹にあるのではないだろうか。笹はびっしり地面を覆ってしまうのでその下には草花がほとんど生えない。今年、長野県諏訪地方を中心に野草を見るためいろいろな山を訪れた印象では、高原地帯ではどこもこうした笹の浸食が広がっているように見受けられた。

高ボッチ高原・ホザキシモツケ

 ホザキシモツケは高ボッチでした見たことがない。ところで、この花に関しては「高ボッチ高原と鉢伏山の自然」のサイト運営者の調査によると植栽されたものが野生状態で増えたもの、との結論を得たということ。元々の自生地は北海道と本州では栃木県日光の戦場ヶ原・長野県の霧ヶ峰なのだそうで、たとえこの地に馴染んで育ったとしても、こうしたことは植生のかく乱要因になるため本来あってはならないこと。

クサフジ エゾカワラナデシコ オカトラノオ ミヤマタニワタシ
オオダイコンソウ タケニグサ イケマ イケマ

 高ボッチ高原のビジターセンターで野草が多くみられそうな場所を問い合わせたときに聞いた話しでは、ここも鹿の食害で、ニッコウキスゲ、マツムシソウなどの草花が被害に遭ってどんどん少なくなりつつあるそうだ。動植物の保護はもちろん重要であるが、生態系を変えてしまう恐れがあるような場合には適切な駆除も必要なのではないだろうか。

マルバダケブキ マルバダケブキ サワギク コマツナギ
カワラマツバ ハクサンフウロ ワレモコウ ウツボグサ

 ある野草ガイドブックによれば高ボッチから降りたところに崖の湯温泉というところがあり、そこへ至る道沿いにも野草が見られるということが書いてあったような記憶がある。試みにその道を通ってみようと、ゆっくり車を走らせてみたところ、幸運にも咲き始めたばかりのトモエソウに出会った。もう少し時間があれば脇道などにも寄ってみると面白そうな感じがした。

コバギボウシ コウリンカ ウスユキソウ ミヤマタムラソウ
ヤマホタルブクロ トモエソウ トモエソウ ソバナ



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