乗  鞍  岳  

Vol.5

11年7月23日(土)
 今年の夏山はよく天気に裏切られる。サンデー毎日(毎日が日曜日)の身なので、撮影予定日を決めるのは常に前日で、日本気象協会のWebページ「登山天気(http://tenki.jp/mountain/)」の天気予報で翌日の天気が晴れであることを確認し、万全を期したつもりで出掛けるのだが、当日になってみると期待はずれのことが多い。今年は、木曽駒ケ岳を除いて八ヶ岳、白馬岳、八方尾根のそれぞれが曇天であったり小雨が降ったりしている。今回の乗鞍岳も残念ながら雲の多い日であった。

富士見岳のコマクサ

 このところ、乗鞍岳へは乗鞍高原からのシャトルバスに乗り、終点・畳平のひとつ手前の「肩の小屋口」でバスを降り、肩の小屋へ至る登山道から入ることが多い。この道は、左手に大雪渓があるためか、チングルマなどはかなり遅くまで咲いている。その他にもキバナシャクナゲ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイ、コイワカガミ、ヨツバシオガマがところどころに大きな群落を作っている。大雪渓越しに乗鞍岳の最高峰・剣ケ峰が聳え、風景も素晴らしい。

チングルマ
アオノツガザクラ アオノツガザクラ キバナシャクナゲ キバナシャクナゲ

 この日も「花風景」写真を念頭に置いて撮影していたので掲載した花の種類は少ない。朝7時の始発バスに乗って出かけたのに肩の小屋へ着いたときにはすでに昼になっていた。そういえば、朝食はバスセンターで何かを買って食べるつもりが、バスセンター近くでウバユリの写真を撮っているうちに出発時刻が迫り、慌ててバスに駆け込んだため朝食抜きになってしまった。野草撮影ではこんなことがよくある。

コマクサ
ミヤマダイコンソウ

 富士見岳ではコマクサとミヤマダイコンソウが多く見られ、不消ケ池を背景にして撮影。時々霧が湧きあがって池を包み込んでしまうが、それはそれで良い雰囲気となる。上欄の左端の写真の白い筋と青い筋は、白い筋は雪、青い筋はその雪が池に映ったもの。ミヤマキンバイとミヤマダイコンソウは花だけを見るとなかなか区別が難しい。しかし、葉を見ればその違いがよく分かる。ミヤマキンバイは葉が明確に3つに分かれているのに対してミヤマダイコンソウはほぼ円形になっている。

ヒメクワガタ
コバイケイソウ コイワカガミ コケモモ イワギキョウ

 ヒメクワガタは、見ればついつい撮りたくなる花である。非常に小さくて目立たない花なのに何故か魅かれるものがある。コバイケイソウの開花は数年に一度と言われるが、今年は「当たり年」に巡り合ったらしく、大きな群落が見られた。見た目は綺麗なこの花も全草に猛毒があり、誤食すると死に至ることもあるので要注意。葉はバイケイソウとよく似ているものの、花穂は全く姿が異なり、一見サボテンのような形をしている。

ウサギギク ヨツバシオガマ ヨツバシオガマ ヨツバシオガマ
ハクサンイチゲ ミヤマクロユリ ミヤマクロユリ アラシグサ

 大黒岳周辺にはヨツバシオガマが多く自生している。畳平との間にある鶴ケ池の東側にもコマクサが多く見られるが、「花風景」的には富士見岳の方に軍配が上がるだろう。畳平のお花畑はこの日も団体客が多く訪れ、ゆっくり写真を撮っていられない。ハクサンイチゲはまだ健在で、ミヤマクロユリも最盛期を迎えようかというところだった。下欄のウバユリは乗鞍高原で撮ったもの。

乗鞍高原のウバユリ



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