南アルプスの野草  

Vol.4

13年5月24日(水)
南アルプスでの撮影は4年ぶりのこと。年とともに月日の経つのが早くなってくるような感じがする。今回のめざす花は、コミヤマカタバミ、シナノコザクラ、ホテイラン。どれもこの場所ではお馴染みの花なれど、花の美しさはそれぞれ個性があって甲乙つけがたい。撮影に関しては最も撮りやすいのはシナノコザクラだろうか。背景に恵まれた場所に咲くので構図がとりやすく花選びさえ間違わなければそこそこの写真が撮れる。

コミヤマカタバミ
コミヤマカタバミ

コミヤマカタバミは、キンポウゲ科の多くの花がそうであるように花の状態は撮影時間や天候に大きく左右される。時間が早すぎたり曇っていたりすると花を開いてくれないし、かといって時間が遅すぎると花が開き過ぎて情緒に欠けるような花姿になってしまう。できれば朝の柔らかな光を背に受けて透過光で花弁が光っている状態の花を撮りたいのだが、今回も望みを果たすことができなかった。

ミヤマスミレ ミヤマスミレ イカリソウ イカリソウ
シナノコザクラ

ホテイランは独特の花姿が面白いのだが、カメラアングルによってはその表情が可愛くもなり怖ろしくもなる。しかも下草に埋もれるようにして咲くので構図を考えるのが難しい。やはり正面顔より少し斜めから撮るのが柔らかい感じがして良さそうに思う。今回は白花(アルビノ)を数輪見かけた。しかし、花の上部が垂れ下がっていて超ローアングルで撮ってもなかなか顔を見せてくれなかった。

シナノコザクラ
シナノコザクラ シナノコザクラ シナノコザクラ ミヤマエンレイソウ

今年に入ってから小さな花を撮る機会が多かったこともあって、マクロレンズを使用しての撮影が大半を占めていた。今回もそのクセがついていて、ついついマクロレンズを多用してしまい、出来上がった写真を見て「もっと引いて撮ればよかった」と反省しきり。撮影現場で冷静さを保つことがいかに難しいかを再認識させられた。それと山道を2時間近く歩いただけで翌日にはふくらはぎに痛みを覚えた。今からこんなことでは先が思いやられる。普段から運動を心がけるべしと強く感じた次第。

ホテイラン
ホテイラン ホテイラン ホテイラン(シロバナ) ギンラン



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