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南アルプスの野草 |
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Vol.1
11年5月25日(水)
関西地方から西はすでに梅雨入りを迎え、その影響もあってかこのところグズついた天気が続いている。東海地方も今日26日にとうとう梅雨入り宣言がなされた。そんな折、ポッカリと好天が訪れたチャンスを逃すまいと、南アルプスの野草散策に出かけた。かねてからホテイラン見たいと思いつつなかなかその機会がなかったが、宿願を果たすべく来月に八ヶ岳へ行く計画を立てていた矢先、南アルプスでシナノコザクラが見頃を迎えており、ホテイランまで見ることができるとの情報を得ての撮影行。
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甲斐駒ケ岳 |
コミヤマカタバミ |
コミヤマカタバミ |
コミヤマカタバミ |
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ミヤマスミレ |
ミヤマスミレ |
イカリソウ |
ヤマハタザオ |
目的地へ到着してしばらく南アルプスの山脈を眺めた後、いよいよ撮影開始。林道脇の林の中は苔むした岩や倒木などが一面に広がっており、庭園のような景観を形作っている。その中にコミヤマカタバミ、スミレ類が点々と咲き彩りを添えていた。ここは季節を変えてまた訪れたいところ。林道まで戻って山肌に花を求めて道を下っていくと、石灰岩質の岩肌にピンクのシナノコザクラが群生していた。
花の大きさは舟伏山で見たイワザクラより小ぶり。最盛期を過ぎたのか、少し色あせてしまった花もあるが、なるべく色の濃い花を探した。花喉部は黄色で五角形をしており、その周囲に白い縁取りがある。この日は天気が良かったので写す角度によっては背景が真黒になってしまう。できるだけ岩場に咲いている雰囲気を出そうと思って、光の当たり具合を確かめながらの撮影。
次はホテイラン。林道からもよく見えるところに咲いており、花数もそこそこあったので十分楽しむことができた。ラン科の植物は、盗掘などによって人目につくところにはほとんど見ることができない中で、よく残ってくれているものだ。花の大きさはこれまで図鑑などで見てイメージしていたより少し小さい感じがした。咲いていた環境は、樹木に囲まれている苔むした岩場。スッキリとした背景になるように撮影しようとすると、カメラアングルは自ずと限られてしまう。
時刻は3時少し前。急げばもう一つの目的である北八ヶ岳に咲く花も見れそう。下欄のカタオカソウは千島列島の固有種で、色丹島辺りが南限らしい。したがって、もちろん自生種ではない。この花を種から育てて7年かかってようやく開花したものだという。その傍にはツクモグサ、キバナシャクナゲも咲いていた。訪れたときは前日に降雪があって野草園は一面雪に覆われていたが、幸いこの場所は溶けていてその姿を見ることができた。惜しむらくは花が閉じていたこと。
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カタオカソウ |
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ツクモグサ |
ツクモグサ |
ツクモグサ |
キバナシャクナゲ |