木曽駒ケ岳  

Vol.8


12年8月21日(火)
自宅から木曽駒の麓、菅の台バスセンターまでの所要時間は約2時間半。朝6時の始発バスに乗ろうとすると、3時15分には自宅を出発しなくてはならない。長野方面へ出かけるときには、いつも中央自動車道・駒ケ岳SAまでノンストップで入り、ここでちょっと休憩をとるのが習慣になっている。ここから駒ヶ根I.Cまではわずか3.3kmしかないが、木曽駒ケ岳を遠望しながら夜明けのヒンヤリとした空気に浸るのはとても気持ちが良い。

ロープウエイ駅から宝剣岳を望む


菅の台バスセンターからシャトルバスで「しらび平駅」までの所要時間は40分。そこからロープウエイに乗り継ぎ、7分30秒で標高2,612mの千畳敷駅まで一気に運んでくれる。ロープウエイ駅の表側に立つと、宝剣岳から優美な曲線を描いて広がる千畳敷カールを目の当たりにすることができる。また、ロープウエイ駅の裏側に回ると、幾重にも重なった山並みの織りなすグラデーションがまるで一幅の水彩画を思わせるように展開している。
宝剣岳 宝剣岳左の岩峰 南アルプス 極楽平から御嶽山
オンタデ ミヤマタンポポ エゾシオガマ ミヤマホツツジ

この日はよく晴れていて、南アルプスの向こうに富士山が頭をのぞかせているのがよく見えた。眼下には朝陽を浴びて雲海が白く光り、居合わせた登山客の誰もが感嘆の声を上げていた。ロープウエイ駅から左に折れると極楽平への道となる。さすがに8月下旬ともなるとキバナノコマノツメの姿はなく、オンタデやミヤマホツツジが目立つ。ミヤマタンポポやエゾシオガマもその数を増やして目を楽しませてくれる。

ロープウエイ駅から南アルプスを望む


さて、いよいよ極楽平。尾根筋まで上がると、ハイマツの陰や小さな岩の間にトウヤクリンドウの姿が見えた。この時期のことだから多くの花は期待していなかったが、まさかトウヤクリンドウが咲いているとは思ってもみなかったので一気にテンションが上がった。尾根道を左へ行くと空木岳方面、右へ進むと三沢岳分岐を経て宝剣岳方面に至る。今回は三沢岳分岐まで歩いた。ここから宝剣岳への道は峻険な岩場で、とても行く自信はない。トウヤクリンドウ、コマウスユキソウ(ヒメウスユキソウ)を思う存分撮影して元の道へ戻ることとした。

トウヤクリンドウ
トウヤクリンドウ

この日は空気が澄んでいて、御嶽山が良く見えた。山腹に白い雲がポッカリと浮かび、風景に適当なアクセントをつけてくれた。山の撮影ではPLフィルターを使うことが多いが、あまりフィルターを効かせ過ぎると空が濃紺になってしまう。どのくらいが適当か試行錯誤しながら何枚も撮った。当然のことながら、時間の経過とともに雲が徐々に流れていくので、山と雲がバランスの良い位置となるまで待つ。

極楽平から御嶽山を望む


今回の木曽駒は特別「あの花を」と、決めてあったわけではなく、目に付く花を楽しみながら撮影できればという程度のつもりだったが思いのほか多くの種類の花を見ることができた。宝剣岳・乗越浄土まで登ればチシマギキョウなどを目にすることができたかもしれないが、この日はなんとなく身体のキレが悪く、上まで行く意欲が湧いてこなかった。このところの猛暑で冷たい飲み物を採り過ぎてバテ気味だったのか。

トウヤクリンドウ トウヤクリンドウ コマウスユキソウ コマウスユキソウ
チングルマ ミヤマキンポウゲ ハクサンイチゲ タカネグンナイフウロ

掲載した写真を見ると、ほとんど背景が山ばかり。いくら花風景写真を目指しているといっても、同じような風景ばかりでは変化に乏しい。花風景写真にチャレンジすることを今年のテーマとしているから止むを得ない面もあるが、時には花をクローズアップして撮ってみるとか、もう少しちがった角度から撮影することも必要だと感じた。

島田娘から宝剣岳を望む


下欄の最初に掲載した「キタザワブシ」は、別名を「サクライウズ」とも言う。ウズ(鳥頭)は、トリカブトの根の漢方薬名。サクライは、桜井という人が新種として発見したとされる。サクライウズは、キタザワブシの変種とする説もある。私が花の分類でよく利用させていただいている「BG Plants 和名−学名インデックス(YList)」では、標準和名が「キタザワブシ」、別名が「サクライウズ」とされているので種名もこれに従った。

キタザワブシ ヨツバシオガマ ウメバチソウ ヒメクワガタ
ミヤマリンドウ ヨツバシオガマ ミソガワソウ ミヤマコウゾリナ


inserted by FC2 system