舟 伏 山 Vol.1  


 岐阜県の舟伏山(1,040m)は、名古屋から車で約1時間半。千メートルそこそこの標高ながら知る人ぞ知る花の山である。低山とはいえ花の種類は多い。登山道も良く整備されていて登り易く、遠くからも訪れる人は多い山である。

07年4月21日(土)
 週末から火曜日にかけて連日雨マークになっており、山へ出かけるのには少々ためらいがあった。しかし、花の咲く時期は待っていてくれない。朝になって天気予報を確認すると曇り夕刻から雨とあった。"降れば降ったときのこと" と、雨具だけはリュックに詰め込んで6時半に自宅を出発。

 国道22号線を岐阜市に入る頃には青空さえ見えてきた。"もしかするとこのまま晴れるのかも" と微かな期待を抱いて走っているたら、やはり目的地に近づいたころにはポツリと雨滴がフロントガラス当たりだした。登山口に着くとすでに数台の車が止まり、雨具をとりだしたりして登山の準備をしていた。

マムシグサ ダンコウバイ マルバスミレ タチツボスミレ

 登山口周辺には、ヤマブキ、ムラサキケマンなどが咲いており、沢沿いにシャク、ネコノメソウの仲間がところどころに見える。峠へ登る道ではシハイスミレやエイザンスミレが沢山咲いていてちょっと驚いた。

シハイスミレ。登山道脇に点々と咲いていた。
エイザンスミレ。なぜか登り道には白花が多く、下りの道ではピンク系が多かった。

 教えてもらった岩肌に今日のお目当て、イワザクラが咲いていた。ピンクの花が雨に濡れて、さらに瑞々しい感じ。直ぐ前に15,6人のパーティーが登って行ったのでもう少し人だかりがしているかと思いきや、幸い2人ほどしか居なくてラッキー。この花だけで1時間近くも粘った。撮影の途中、偶然にも先日藤原岳で下山を共にした方と出会った。

今日のお目当てはこの花。イワザクラ。
個体によっては盛りを過ぎたものがあったものの満開。

 イワカガミが咲いている周辺にはまるでツクシが生えるごとく、いたるところでヒトリシズカを見かけた。中には岩の隙間に生えているものもあり、樹下の葉陰にひっそりと咲く、という今までのイメージからは想像もつかないところに咲いていたのでびっくり。

ヒトリシズカ キバナイカリソウ
タカトウダイ キクザキイチゲ カタクリ エンレイソウ

 キバナイカリソウは初見の花。最初に見たときは急な斜面に咲いていたので苦労して撮ったのだが、下り道では道の両脇に普通に咲いており、"さっきの苦労はなんだったのか" と、思わず苦笑い。

ヤマエンゴサク ヤブレガサ スミレサイシン キランソウ
ニリンソウ ボタンネコノメソウ ヤマルリソウ ニシキゴロモ

 下山途中ではニリンソウの大群落があったがまだ花の時期には早いらしく、背丈も小さい。見頃は連休明けぐらいになるだろうか。舟伏山は軽いトレーニングにはうってつけな山であり、なおかつ花の種類が多いので山登りの疲れを感じさせない。来月にでもまた来てみたいものだ。

ワチガイソウ ラショウモンカズラ ハナネコノメソウ アオキ
ヒメレンゲ シャク タチネコノメソウ ムラサキケマン

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