|
名古屋近郊・夏の野草 |
|
Vol.8
09年6月6日(土)
この日は花が開いているエンシュウムヨウランを期待して、朝早くから先日と同じ場所に出かけた。実のところ、エンシュウムヨウランとムヨウランの区別がいまいちよく分からない。愛知教育大学自然科学系生物領域・芹沢俊介氏の研究論文によると、ムヨウランはエンシュウムヨウランよりやや小型で、淡褐色の茎が少し黄色味を帯びているということが書かれているが、現地でどちらか一方だけをみて判断するのは困難に思える。
先日とはコースを変えて逆回りで行くと、まずわずかに一番下の花だけが開きかけているムヨウランに出会った。確かにエンシュウムヨウランとは花の感じが違うのでムヨウランだと思う。よく整備された散策路を歩いているとツルアリドオシがよく目につく。この花は可愛いのでついついカメラが向いてしまう。花がとても小さいうえに色が真白なので背景がどうしても真っ黒くなってしまい、どれをとっても同じように写ってしまう。まことにカメラマン泣かせの花だ。
先日のエンシュウムヨウランの場所へ行ってみると、期待に反して開いている花がない。その代わり、花散策中のご女性からウメガサソウが咲いている場所を教えていただき、初見の花に出会うことができた。実際に現物に接してみると、これまで想像していたよりずっと小さかった。イチヤクソウ科の植物だけあって、下向きに咲く花の姿はイチヤクソウと似ている。帰路は散策路脇の花に目をやり、時折カメラを向けては気ままに写真を撮って帰った。