伊吹山十月の花  

Vol.4

10年10月11日(月)
 伊吹山の三合目に至る林道は入口にゲートが設けられて閉鎖されており、一般の登山者は歩くかタクシーで上がるしか方法がなくなっている。そんなわけで、この日はタクシーで三合目まで登って、それから林道を歩いて下る予定を立てていた。登山口まで行くと大勢の登山者が居て、賑わっている。そんな中にタクシーを呼ぶのはなんとなく奇異な感じがすると思い直し、急きょ予定を変更して歩くことにした。

コウヤボウキ ツユクサ ハナタデ イヌタデ
タンキリマメ アメリカイヌホオズキ カナムグラ コメナモミ

 と言っても、野草散策が目的なので全コース登山道を歩くのではなく、登山口から1合目までは登山道を、そこから三合目までは林道を歩く。帰路は三合目から二合目までは登山道を、そこから登山口までは林道歩きというように、往路と帰路で歩くコースを少し変えてみた。結果的にはこれが良かったとみえて、この時期としてはこれまでになく数多くの野草を見ることができた。

ヤブマメ ヤブマメ メハジキ メハジキ
レモンエゴマ ゲンノショウコ ゲンノショウコ ゲンノショウコ

 最近は、一般に「雑草」と言われているような野草も撮るようになったので花のバリエーションが豊かになった。イヌタデ、カナムグラ、コメナモミなどはこれまでほとんどカメラを向けることはなかったが、いざ撮ってみればそれぞれに味わいがある。ゲンノショウコも個体差がかなりあって、色も大きさも随分と異なる。それに開花期間が長く、何処へ行ってもまず目に入る花だ。

ミツバベンケイソウ
ナギナタコウジュ

 ミツバベンケイソウが岩場で綺麗に咲いていて、なんとかその雰囲気が出るような構図をと思ってかなりの枚数を撮った。ところが、あまりにも天気が良すぎてコントラストが強く、帰ってからPCで画像を確認してみると、危惧したとおり花の部分が白飛びしているものが多くてがっかり。ナギナタコウジュも林道沿いの至るところに咲いており、どれを撮るか目移りがするほどだった。

ベニバナボロギク ベニバナボロギク アキカラマツ マツカゼソウ
クサボタン クサボタン(綿毛) ウド(実) チヂミザサ

 往路は目に飛びこんでくる花を手当たり次第に撮影しながら歩いていたため、9時ちょっと過ぎに登り初めて3時間余歩いてもまだ三合目に到着せず途中で昼食をとった。三合目の取り付きに着いたのは午後1時過ぎ。途中の道ではヒキオコシ、ヤマハッカ、レモンエゴマ、ハナタデなどがほぼ途切れることなく咲き連なっていた。同じ花を見続けるとどうしても感激が薄れ、なかなかカメラを向ける気にならなくなってくるのはやむを得ないか。

アサギマダラ ヒキオコシ ヤマハッカ ヤマハッカ
ミゾソバ アカネ シデシャジン リンドウ

 三合目のセンブリが咲くポイントに行ってみると、花を付けた株がいくつかあった。これを楽しみに登ってきたようなものだから、久しぶりに出会えてヤレヤレ。数年前まではもう少しいろいろな場所で見ることができたのに。それと、リンドウもその数がめっきり減って、探さなければ見れなくなってしまっている。何が原因なのかはよく分からないけど、残念なことである。

センブリ
???キク シオガマギク ヤマラッキョウ ヤマラッキョウ

 この日はもう1か所寄るつもりだったので、帰路は急ぎ足で下った。下山したときにはすでに時刻は3時を回っていたので、目的の花が咲いているかどうか、一瞬不安が頭をかすめたがまずは行ってみようと車を走らせた。目的地に着いてそれらしき場所を探したけれどなかなか目指す花が見つからず、諦めてそろそろ帰ろうかという頃になってようやく1株だけ咲いているコシオガマを見つけた。

サクラタデ ツルニンジン カワミドリ コシオガマ



inserted by FC2 system