伊吹山九月の花  

Vol.5

09年9月5日(土)
 数日前から伊吹山へ行くチャンスを窺っていたら、土曜日の天気が良さそう。高速道路の「ETC割引」は、私の場合は伊吹までが100km未満なので、早朝割引を利用すれば片道550円。景気対策で新設された1000円割引の恩恵にあずかることはなく、むしろそのために生じるようになった渋滞の影響を受ける。この日もわずかながら帰り道に渋滞。それでも三河方面へ行く時の恒常的な渋滞よりはまし。それはともかく、天気予報どおり良く晴れたので "それっ" とばかり出かけた。ドライブウエイの開門前に付近をウロウロしていたらカラスノゴマを見つけた。

ツユクサ カラスノゴマ センニンソウ ゲンノショウコ
イブキレイジンソウ ススキ サラシナショウマ ミツモトソウ

 昨年、どんな花か一度見てみたいと思っていたヒナノキンチャクがとうとう見れずじまいだった。近くにある伊吹山と言えども花には咲く季節があるのでタイミングが合わないとこうなってしまう。8月末ごろからネットの掲示板にヒナノキンチャクの画像がよく現れるようになった。これは行かずばなるまいと、朝の出発に先立って記録してあった地図をプリントアウト。現地に着いたのは9時ぐらいだろうか。今日の道は、何度も伊吹に来ているのに歩くのは初めての道。

クサボタン クサボタン イブキコゴメグサ イブキコゴメグサ
バライチゴ イワアカバナ ヒヨクソウ キリンソウ

 登山道に降りたところではいつものようにイブキレイジンソウ、イブキトリカブトがお出迎え。そこから緩やかな道を下ってしばらくすると、イブキコゴメグサ、クサボタン、テンニンソウ、ゲンノショウコ、イワアカバナなどが咲き競う。ところどころにはキリンソウ、アキノキリンソウ、ミツモトソウなどの黄色い花のほか、まだヒヨクソウもがんばって咲いているのが見える。

シオガマギク イブキトリカブト ダイモンジソウ ウメバチソウ
ヤブマメ イワアカバナ シデシャジン イブキレイジンソウ

 シオガマギクも随所に咲いているが、綺麗な個体となるとあまり見当たらない。この近辺のフウロソウ属では圧倒的にミツバフウロが多い。山頂でハクサンフウロ、エゾフウロ、イブキフウロが多いのとは対照的だ。山の下側の斜面にダイモンジソウを見つけた。ここでも咲くのは知っていたが、見るのは初めて。その傍にはウメバチソウ。途中で行き合った人に聞いたら、ウメバチソウはドライブウエイのガードレール下の崖に沢山咲いているとのこと。帰り道に見てみたら、なるほど群生しているのが見えた。ただし、写真に撮るには決死の覚悟が要る。

ミツバフウロ ツリフネソウ アキチョウジ アキチョウジ?
マネキグサ

 さて、いよいよヒナノキンチャクが咲くという場所の近くまでやってきた。そこで思いもかけずマネキグサに出会った。この花は開花期間が長いとみえて、まだそれほど花も傷んでいない。"確かこの辺りにヒナノキンチャクが咲いているはず" と思いつつ先へ進むと、どうやら行きすぎたようで風景が教えられたそれとは全く異なる。"戻ったほうがよさそうだ" 今来た道をほんの20mか30m戻ったとき、それらしき花を発見。近づいてよく見れば、まさにヒナノキンチャク。これまでイメージしていたよりはるかに小さい花だった。

ヒナノキンチャク
アケボノソウ アケボノソウ ゴマナ シオガマギク

 写真を撮り終わってから山頂へ向かう。来るときはよく晴れていたのにこのころから雲が多くなった。登山道に入って間もなくアケボノソウ。さすがにサラシナショウマも全盛期は過ぎたとみえて、山一面が真白というわけにはいかない。ここでよく目につく花といえばシオガマギク、タムラソウ、イブキトリカブト。頂上付近ではリンドウもチラホラ見えた。少し空模様がおかしくなってきたので早々に下山。ところが下まで降りてみるとすっかり晴れている。山頂だけが曇っていたらしい。奥伊吹へも寄ってみたが時間切れという感じ。

イブキフウロ ワレモコウ タムラソウ リンドウ
山頂から三合目
方面を望む。
お花畑。立ち入った跡があり荒れていた サラシナショウマ
向こうは北尾根。
イブキトリカブト



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