東三河・秋の野草  

Vol.22

10年9月25日(土)
 さすがのスーパー残暑も秋分を過ぎてようやく終わりを告げたかと思ったら、今度は一気に涼しくなり肌寒さすら感じるようになった。今年は何もかも異例ずくめの天候。前夜の天気予報ではこの日は雨が予想されていたけれど、朝になって空を仰ぎ見れば爽やかな秋空が広がっていた。こんな日に家でじっとしていることはないとばかりにお出かけ。

伊良湖岬で。右は神島

 これまでいくら暑かったと言ってもやはり秋は秋。キハギ、ネコハギなど秋ならではの花を見ることができた。赤紫の花と白い花の2種類があり、ひょっとしたら異なる種かもと思ってはみたものの残念ながら期待外れで同一種。朝日が当たっている花は自然な色が出ているが日影に咲いている花は青被りして発色が悪い。こんなときはフラッシュを発光させるといいのだろうけど、そんな用意も無くそのまま撮影。

キハギ
キハギ ネコハギ ネコハギ ???

 地面に這いつくばるようにしてネコハギを撮っていたらその傍にアメリカネナシカズラがあった。この花は初見。ネコハギはアメリカネナシカズラのツルにしっかり巻きつかれ、まるで締め付けられているようで苦しそうな姿。この場所には3度目ぐらい訪問しているが今までこの花に気が付かなかった。それもそのはず、花といっても小さくて全く目立たない。

アメリカネナシカズラ アメリカネナシカズラ アメリカネナシカズラ アオツヅラフジ
クコ クコ マルバツユクサ マルバツユクサ

 今日は夕方から用事があるので先を急ぐ。いつもは半島の真ん中の道を行くのだが、今日は東海岸から目的地へ向かうこととした。結果的にはこれが正解だったようで、信号で止められることもなく快調な走り。途中、海岸へ出る道の付近に車を停めて歩いてみたら藪の中にクコが咲いていた。さらに先へ進んでみたもののこれと言ってめぼしい花はなく、車道へ出て車へ引き返す途中、なんとハマボウが咲いていた。この花の花期は7-8月ぐらいなのでまさかここで見られるとは思わなかった。ラッキー。

ハマボウ ハマボウ ハマカンゾウ ハマカンゾウ
ホソバアキノノゲシ コセンダングサ ヒヨドリジョウゴ ネコノシタ

 もう一カ所の立ち寄り先は昨年の暮れに訪れたところ。そこは風景的にも素晴らしいところで、伊良湖へ行くときは一見の価値がある。海岸へ降りる道にはコシロノセンダングサがチラホラ。途中の脇道にはハマカンゾウの群生している場所もあった。ちょっとしたテラス状の場所に赤くて小さな花を見つけた。スワ初見花かと名前も分からないまま撮った。そうこうしているうち、ふと脇を見ればコマツナギ。今まで撮っていた花に良く似ていたのでもう一度見比べてみたら、どちらもコマツナギ。あ〜あ〜。(笑)

スワ初見花かと一生懸命に撮ったが⇒と同じコマツナギだった コマツナギ
太平洋の彼方から打ち寄せる波。怒涛のごとくとはこんな風景か。神島を背景に。

 珍しく風景も撮ってみた。この日は台風12号の余波か、波が高くて岸辺に打ち寄せてはしぶきを上げて砕け散る。撮り終わってから"連写モードにすれば良かった"と思ったが後の祭り。さて、いよいよ目的地に到着。ハマゴウがもの凄く繁殖していてまさに今が満開の時を迎えていた。普通だったら群生の様子を撮るのに、なぜか苦手で気が付いてみればあれだけ沢山のうち、僅か2輪の花を撮っただけ。

ハマゴウ ハマゴウ ハマアザミ ハマアザミ
シロバナサクラタデ

 シロバナサクラタデを初めて見た。普通のサクラタデは薄いピンク色をしており、花穂が直立しているのに対して、シロバナサクラタデは花穂がオカトラノオのように垂れている。また花付きもこちらの方が密になっているように感じた。花そのものの大きさはサクラタデの方がやや大きめ。帰り道に、次回の東三河の訪問地の下見を兼ねて2カ所ばかり回ってみた。以前撮った休耕田は耕されてしまったと聞いていたが、まだ健在?でヤレヤレ。そこでのお土産はエビスグサ。

ハマナデシコ ツルナ ハマゼリ エビスグサ



inserted by FC2 system