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遠州路・春の野草 |
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Vol.3
12年5月31日(木)
イナモリソウは、江戸時代に花屋の九兵衛が三重県菰野町の稲森山で発見したいう説と、植物学者の牧野博士が稲森谷で発見したことから名づけられたという説があるが、地図を見ても「稲森山」という山はない。湯の山温泉奥の三滝川支流に「稲森谷」というのがあり、どうやらこちらの方に軍配が上がりそうである。本家のイナモリソウはこれまで探しに出かけたことはなく、遠州の弓張山地に咲く花しかお目にかかっていない。
花の色はピンク。白っぽいピンクから鮮やかなピンクまでバリエーションに富んでおり、花弁の形も成長段階によってか、細身のものからふっくらとして周囲にフリルを回したチャーミングなものもあって面白い。今回は、ひょんなことから同じ山の数カ所でこの花を見ることができた。ただ、そのうちの1カ所は林道の擁壁工事のため無くなる可能性もありそうな雰囲気だった。
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シソバタツナミ |
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ヒメヒオウギアヤメ |
ギンリョウソウ |
オオニワゼキショウ |
ウツボグサ |
イナモリソウを撮影した後、海岸へ向かった。遠州灘に面したこの海岸は御前崎から伊良湖岬にかけて砂丘が広がり、様々な海浜植物がみられることから、花の少ない時期にはありがたい存在である。この日も砂浜にはハマヒルガオ、ハマニガナ、ハマボウフウ、コウボウムギ、ナルトサワギクなどが群生しており、砂防林に隔てられた後背地ではマンテマ、トキワツユクサ、キキョウソウなどが咲いていた。
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ハマヒルガオ |
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ハマボウフウ |
ハマニガナ |
トキワツユクサ |
マンテマ |